日本接骨師会の自賠責保険の請求について
日本接骨師会の自賠責保険請求方法
今回は、以前にこの正常化の軌跡「損保会社の当社基準強要の事案」でも紹介しました、当会の自賠責保険請求についてです。
自賠責保険については損保会社のから提示される労災基準の約2倍とする自動車保険料率算定会方式(以下、自算会方式)を採用している整復師がほとんどではないでしょうか。当会では、創立以来、独自の算定基準(以下、日接会方式)作成しています。その特徴は、捻挫、打撲、挫傷において、自算会方式は、健康保険と同様に部位別請求に対して、日接会方式は医師の算定方法に習い範囲別請求としているところです。
範囲別請求とは、例えば、右手指から右肩までの大部分を捻挫、打撲、挫傷などの負傷をした場合、各部位ごとに傷病名を付けると3部位4部位と多部位となり、そのまま請求すると高額な治療費へとつながります。これを日接会方式の範囲別で請求すると「一肢またはこれに準ずる範囲」での請求となります(資料1参照)。
金額で比較すると1~2部位の請求では、日接会方式の方が高くなる場合が多くなりますが、4部位、5部位と多部位になればなるほど、自算会方式のほうが高額になります。交通事故は日常的な外傷に比べ重症の場合が多く、自算会方式の部位別請求では多部位により高額化してしまいます。日接会方式ではこうした多部位、超多部位になりがちな請求を範囲で表すことにより濃厚、過剰な請求を抑制します。
なお、この日接会方式の算定目安は国土交通省、金融庁にも必要かつ妥当な金額として理解を頂いていますし、実際、千葉地裁にて裁判の証拠採用されたこともありました。
また、日本接骨師会の自賠責保険の請求には、「診断書」と「診療報酬明細書」(資料2参照)を創立以来、使用しています。これらの書類も国土交通省、金融庁にも理解を頂いています。
※自賠責保険は自由診療ですので、日本接骨師会の会員であっても日接会方式を強制されるものではなく、自算会方式、又は「必要かつ妥当な額(実費)」の範囲で自由に請求できます。
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