医療用語問題「診」の掲載について
当会では医療用語問題にも取り組んできました。今回はその医療用語問題について簡単に紹介します。
医療用語問題とは大雑把ですが簡単にいうと、役所や損保会社が「整復師は『診』という用語を使用してはいけない。」として「初検・再検」などのように一般の人には非常に解かりづらい用語に置き換えて使用させている問題です。
その理由は、整復師は「医師ではない=医療ではない」、「医業類似行為」だからだそうですが、判例などからもわかるように「整復師の施術行為は広義の医療行為」で、その業務は「部分医業」と考えます。
そもそも言葉や用語とは人に伝えるためのもので、誰かのものではありません。近年は医療業界や法曹界でも難しい専門用語はやめて、国民に解かりやすい言葉、用語に変更して使用する動きがあるます。実際に整復師の裁判や判例でも「診察」「診療」「診断」などの用語が当然に使用されています。そして、この問題は、傷病名問題と同様に法律ではなく行政指導であるということです。行政が整復師に対し国民に解かりづらい言葉、用語を押し付けることは「区別」ではなく、言葉狩りによる「差別」です。これらのことから、国が誰のために行政をおこなっているのか疑うような問題です。こうした問題に以前より当会では関係各所に是正、要望を重ねてきました。
その活動の一つ載せましたので参考にして下さい。
<概要>
NTTの電話帳に整復師の広告を載せるにあたり、診療日や診療時間の表示についても「診」の使用は不可とされてきました。確かに民間の「広告」は、直接的には「広告主」のものですが、しかし、利用者に分り易く表示することが大事です。NTTもこの考え方は理解しました。だが、厚生省が難色を示しました。
そこで、当会から厚生省に対して理解と協力を要望しました。そして、その理解を賜ったことから改めてNTTに「診」用語掲載を要望しました。その際、NTTから厚生省に対して、当会が理解と協力を賜った旨を伝えて、NTT自身に厚生省へこれと同じ照会を行ってもらい、 厚生省から回答を得て広告掲載を行ってもらいたいとし、NTT自身が厚生省から理解を得ることになりました。
本問解決に理解と協力を賜った厚労省とNTTに感謝を申し上げます。
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