米沢市「鍼灸マッサージ助成券」改正へ
当会は言うまでもなく柔道整復師の組合ですが、整復師の中には鍼灸師の資格を持ち、その特性を活かして治療を行っている先生も多くいます。今回の事案はそうした先生から持ち上がった問題です。この問題もこのホームページで繰り返し発信していますが「資格や制度とは誰の為のものなのか?」という問題です。勿論、資格者や既得権者の利益を守るものではなく、国民のための資格・制度です。
この業界正常化の軌跡のページにも掲載していますが、当会が創立した時も同様、既存団体が新規参入を拒み、自己の団体の利益の為に屁理屈をつけて制度を独り占めしようとした事件がありました。まさにこういったことを思い出させる事案です。
本事案は直接、柔道整復師業務の問題ではありませんが、会員から持ち上がった「資格と制度とは?」に対しての当会の取り組みです。
<概要>
山形県米沢市に「鍼灸マッサージ券」という制度があり、その内容は「高齢者の健康保持と心身の安らぎを図る目的で、当該年度中に満年齢68歳以上となる方を対象に、はり、きゅう、マッサージ助成券(1,000円の助成券10枚綴り)を交付する。」といったものです。
問題は「助成と対象となる施術は、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の免許を有し、かつ、米沢鍼灸師会に加入している者が行う施術」となっていることです。これでは、市民の高齢者の為の制度を利用し、一部の団体加入者の利権、もしくは、その団体加入の斡旋と見なされてもおかしくはありません。行政が行う制度は特に「公正・公平」が求められるはずです。
こうした問題が会員から上がり、当会は「市民本位の公正・公平」「医療選択権の確保」という観点から平成23年5月に米沢市へ改正の要望を提出しました。
一向に改正が行われないため平成28年6月、改めて米沢市に注意の要望をしました。
米沢市より当会への回答
資料3 米沢市の医療助成費差別扱い注意の要望について(回答)
米沢市に感謝とお礼
今回の改正について理解を頂いた米沢市に感謝とお礼を申し上げます。
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