健保組合の「療養費の受任者払い」拒否から解決の報告
日本郵船健保が「受任者払い」拒否から解決までの報告です。
日本郵船健保組合の整復師医療に対する受任者払い(療養費取り扱い)拒否問題は、従来の受診妨害と異なる問題を提起しました。この問題に整復師業界から困窮の声があがり、行政に伝えられましたが、当初、無視され、当会にも同じ問題が生じ、国会と厚生労働省の理解の下に時間はかかりましたがようやく妨害防止となりました。
問題の概要
日本郵船健保組合が「健康保険・療養費」取り扱いで、被保険者(患者)が柔道整復師選択に対し、国(厚生労働省・行政)が、患者の医療確保の便益のため、「償還払い制」を導入し行政指導を行っているが、日本郵船健保が療養費取り扱いは保険者の裁量権だからとし、当組合は「受任払い制」も行政指導も拒否するという問題です。 資料1
問題点
日本郵船健保が療養費決定権は保険者の固有の権限だから、保険者として療養費扱いで保険者権限行使に文句をいうなという問題です。
受領委任払い制度については、患者が施術に係る費用の負担の心配することなく、その傷病に対する手当等を迅速に利用することを可能とする趣旨から認められている。つまり、被保険者(患者)のための制度で、保険者が被保険者に恩賜の扱いとする不当失当です。厚生労働省(行政)の疑問も表れました。「相手は『確信犯』だから難しい」と言う訳で、日本郵船健保の療養費取り扱いの柔道整復師受任払い拒否問題は「保険者権限の問題」だから、行政としては対応困難であるというものでした。「国民の便益」こそが第一で、公序良俗・信義誠実を欠く保険者の注意指導は行政の責務の大事です。
受任者払い拒否問題発生から解決まで、長期間を要しましたが、解決までの経過は以下の通りです。
経過
平成20年7月以降「不支給通知」 資料2
平成20年12月4日 協同組合日本接骨師会より厚生労働省関東信越厚生局健康福祉部保険課に日本郵船健
保の「受任者払い制拒否問題」について、要望を提出 資料3
平成20年12月9日 協同組合日本接骨師会より厚生労働省保健局医療課・保険課にから「その不当失当の
注意、受診妨害の禁」を要望。 資料4
平成21年1月21日 日本郵船健保は依然としてその態度を固辞し続けているため、再度、厚生労働省保健
局医療課・保険課に再度「受診妨害問題について照会と回答」を要望 資料5
平成21年5月19日 厚生労働省保健局医療課長より日本郵船健保へ「柔道整復施術療養費にかかる取り扱
いについて」が通知 資料6
平成21年5月29日 厚生省より回答連絡(電話にて)
通知後、相当経過後の厚生省保険医療課療養指導専門官より電話にて連絡あり
1.「国の解釈(事務の適正化文書)」を日本郵船健保組合へ5月19日に送付
2・これを受けて、日本郵船健保は、従来の「拒否」から5月19日以降分の対応
を「受任者払い制認める」取り扱いに改める
3.5月19日以前の不支給となっているものは、各々が直接日本郵船健保へ
「対処」して下さい。(この際の折衝能力欠落者には困難の疑問)
今回取り組みにあたり有志各位及び議員各位そして行政にあって理解を賜った各位に心よりお礼を申し上げます。