柔道整復療養費の算定基準改正に告示準拠の要望
ホーム > 柔道整復療養費の算定基準改正に告示準拠の要望

柔道整復療養費の算定基準改正に告示準拠の要望

2018年04月05日(木)6:53 PM協同組合日本接骨師会

今回は、協同組合日本接骨師会が要望している療養費の算定基準、いわゆる「告示準拠の算定基準」について説明させて頂きます。
前回の「13回柔道整復療養費検討専門委員会報告」でお知らせいたしましたが、柔道整復師の療養費(金額)の改定については、当会、登山会長が参考人として出席し、当委員会に対して発言してまいりました。現在、柔道整復師の療養費の改定は2年毎に医師の診療報酬の改訂料率の1/2 改訂が慣例となっており、前回の平成28年10月の療養費の改定時は医師が0.56%増であったため、0.56%の1/2である0.28%増となった訳です。この「医師の診療報酬の改定料率の1/2」という手法では、改定のたびに医師と柔道整復師の料金格差がどんどん広がることになります。これは不公平な料金改訂手法であると言わざるを得ません。
この数値をかなり大雑把ではありますが、表を用いて説明させて頂きます。



「医師の診療報酬(以下 医療費)改訂料率の1/2が柔道整復師の療養費(以下 算定基準)となる料金改訂手法」は、例えば、ある算定項目の金額を医師が100円だとした場合このような計算になります。

毎回プラス10%ずつの改訂料率された場合は以下の通りです。(少数点第2位以下切捨て)

 

医療費改定率10%増  ⇒ 次回医療費改定率10%増  ⇒ 次々回医療費改定率10%増
100円+100円×10% =110円  ⇒ 110円+110円×10% =121円  ⇒ 121円+121円×10% =133.1円
プラス10円  ⇒ プラス11円  ⇒ プラス12.1円

 

 

 

「医師の医療費改訂料率の1/2が柔道整復師の算定基準となる料金改訂手法」を用いて医師と同じように100円の項目を基準に計算した場合は以下の通りです。(少数点第2位以下切捨て)

 

医療費改定10%の1/2   ⇒    次回医療費改定率10%の1/2  ⇒ 次々回医療費改定率10%の1/2
100円+100円×10%×1/2=105円  ⇒ 105円+105円×10%×1/2=110.2円  ⇒ 110.2円+110.2円×10%×1/2=115.7円 
プラス5円  ⇒ プラス5.2円  ⇒ プラス5.5円




この2つの表から見えることは、3回の改訂で
医師の医療費は33.1%増の133.1円となり整復師は15.7%増の115.7円になります。一見すると大した金額の差が見えないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には、医師と柔道整復師とでは、同じ算定項目の金額が同額ではなく差が大きく開き、さらに医師の場合、様々な加算等がありますので、医師と柔道整復師が同じ傷病を治療しても医療費の総額には差が生じ、場合によっては3倍から4倍程度開くこともあります。ですから実際には上記にある整復師の基本数値は100円ではなくそれ以下の料金で計算しなくてはなりません。柔道整復師と医師との料金に2倍の差が生じているとして基本数値100円の1/2(半分)の50円として再計算しました。

 

医療費改定10%の1/2     次回医療費改定率10%の1/2 次々回医療費改定率10%の1/2
50+50×10%×1/2=52.5 52.5+52.5×10%×1/2=55.1 55.1+55.1×10%×1/2=57.8
プラス2.5円 プラス2.6円 プラス2.7円

 


この表をご覧いただきますと、3回の改定を経て柔道整復師の療養費は15.6%増の57.8円となりますが、医師との料金は毎回差がついていることがわかります。具体的に申しますと、1度目の改定で医師は10%増の110円、柔道整復師は5%増の52.5円となりどちらも値上がりしています。しかしながら、医師の実際に値上がりした料金110円の値上がり率と柔道整復師の値上がりした料金52.5円の値上がり率を比較すると基本となる金額に違いがあるため、柔道整復師の料金が50%であったにも関わらず、実質2.3%減の47.7%となります。また、2回の改定を重ねると、医師が121円であるのに対して柔道整復師の料金は55.1円となりその値上がり率は45.5%となり、3回の改定を経ると医師が133.1円であるのに対して柔道整復師が57.8円となり、その値上がり率は43.4%となります。これは柔道整復師と医師の共通する料金に大きな差があることが原因であり「医師の医療費改訂料率の1/2が柔道整復師の算定基準となる料金改訂手法」では料金改訂をするたびに料金格差は広がっていることになるのです。

 

 

<まとめ>

昭和47年の改正までの算定方法は「医師点数表該当項目抜粋引用手法」をもとに、告示された医師点数表から整復師の業務に該当する部分の点数を抜粋し、そこに、整復師の改定率を適用する手法でした。たとえば医師点数表の該当項目の80/100というような算定方法です。
過去にはこうした算定基準が存在しましたが、現在は知る人も少なくなっています。その後、昭和47年改正では一部告示準拠になり、大幅な改正となりました。
しかし、このような改正前の手法にしても、医師には整復師にはない様々な算定項目や加算があるので、同じ傷病でもその差は改定のたびに大きくなっていきます。こうした不公平な格差拡大を防ぐため日本接骨師会では創立以来、厚生労働省に対し「診療報酬改定の告示に準拠して算定基準を決める方法」を強く要望しています。

 

 

<参考資料>

資料1 診療報酬に準拠した算定額 昭和27年 対診療報酬比較表 

資料2 昭和47年算定基準改正 対過去規制比較表

 

資料3 小児肘内障の柔道整復師 対 医師 費用比較

 



«   |