行き過ぎ調査への注意と傾向審査へ
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行き過ぎ調査への注意と傾向審査へ

2017年06月20日(火)6:26 午後協同組合日本接骨師会, 受診妨害

 

 これまでも、厚生労働省の保医発0312第1号の通達を乱用し、厚生労働省のお墨付きとばかりに、受診妨害となるような患者への照会や調査、リーフレットの配布を行う保険者に対し、当会の取り組みをご紹介してまいりましたが、依然として後を絶ちません。

 当然、整復師の不正を許すわけにはいきませんが、しかし、そのために患者が1回でも整復師に掛るとその度に、犯罪捜査のような調査を受けたのでは、整復師受診が煩わしくなると同時に、整復師に対し不信感さえ持つようになり、信頼関係も崩壊してしまいます。街で警察官に職務質問をされている人を見れば怪しく見えてしまうのと同じです。これが受診妨害となるわけです。

 こうした行き過ぎた調査方法は、調査権の乱用とされ医師への調査でも違法とされました。

資料1 判例 昭和55年2月28日 広島地裁

 

 

こうしたことを防ぐために、当会では創立以来、データによる傾向審査を提唱し、厚生労働省や保険者、各審査会等に、現在も繰り返して要望しています。参考に平成9年の当会と東京都保険医療課との懇談会における要望を見ると、当時より審査会の問題を指摘していることがわかります。

資料2 平成9年 東京都保険医療課への要望

 

 

 傾向審査とは、統計審査ともよばれ、現在はコンピューターの進歩により複雑な統計も容易に得ることができます。これを利用し、各整復師の請求の内容(金額、部位、期間や回数など)の統計をとり、分析することで、その整復師の請求の傾向が分かります。たとえば、多部位、頻回の割合が非常に多い、決まって頸部と背部下部や上腕部、腰部と大腿部などの近接逃れ的な組み合わせパターンの請求書や、同時負傷や同時転帰の請求書ばかり等々、整復師の請求を分析し、傾向的に濃厚過剰や不正が疑われる整復師を絞り出し、そうした整復師に対し調査などを行い、注意や指導、または、悪質な場合にはレッドカード(退場)を与える方法です。こうした方法により、患者に煩わしさや、整復師への不要な疑念を掛けられといった受診妨害を減らすことができます。

 

ただし、資料2のなかにも問題として挙げていますが、現在の不備、欠陥だらけ、時代おくれの療養費支給基準、そして傷病名問題を解決しなければトラブルや混乱は避けられません。

日本接骨師会では、この傾向審査の導入の推進とともに、算定基準の改正、傷病名、格差料金などの問題の解決に力を入れています。

 



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