富士火災海上保険 交通事故患者に医師受診強要
富士火災海上保険いわき支店による交通事故患者の整復師受診妨害事案報告
本件も損保会社による医師受診強要、整復師受診妨害です。原因は、担当者の整復師医療に対する間違った認識と、それを当会でも繰り返し注意してきたのに担当者にまで周知されていない事です。日本接骨師会はこれからもあらゆる受診妨害に対し是正してゆきますが、今回ここに出てくる整復師のように、担当者や損保会社に注意できる、意識の高い整復師が増えることで、現場から周知徹底が進み、こうした受診妨害が減っていくと考えます。そのための参考になればと思い、これからもこうした事例を載せていきたいと思います。
事件概要
交通事故患者がN整骨院にて受診の申し出に対し、一度、病院へ行ってレントゲンを撮ってもらって下さい。一度、病院へ行かないと一括払いは出来ません。この事を整復師へ報告。
整復師:担当者へ速絡し、「あなたの言っていることはおかしいのではないか?」の抗議に対し、 担当者は、「いわき市の整骨院全てに一度病院へ行って下さい」と言っている。
整復師より日本接骨師会に対応依頼。
真竹:担当者へ、患者には医療選択権がある、受診妨害ではないか。柔道整復師の業務範囲内であれば事故とは限らず治療可能。
担当者:万が一、骨が折れているといけないので一度病院へ行くように言った。
真竹:骨が折れているかもしれないと誰が診断したのか。
担当者:心配して患者に言った。
真竹:心配なら整復師に聞けばよい。医療選択は医者に掛かろうが接骨院へ掛かろうが 患者さんが決めて良いものをどうして医者に診てもらわないと一括払いが出来ないと言うのか。
担当者:患者さんが〇〇整形へ行くと言ったので〇〇整形へ電話した。整骨院へ行くなら診ないと言われてので、それでは他〇〇整形に行ったらどうかと勧めた。
真竹:もう一度確認する、患者自ら整形外科に行くと言ったのか。
担当者:言った。
真竹:それでは患者さんが初めに言ったのであれば、私が謝らなくてはいけない。すぐ再度確認します。
真竹:整復師へ確認。担当者が病院へ行かないと一括払い出来ないと言ったので、患者に迷惑を掛ける事が出来ないので整形外科へ行くように言った。
真竹:今、整復師に確認したが初めに医者へ行けと言ったのは貴方ではないか、どうして嘘をつくのか。いわきの整骨院へ行く時は一度病院へ行くように言っているそうだが、会社の方針なのか。
担当者:会社でなく 自分の個人の考えで言っている。
真竹:個人の考えで間違った事を言われたら困る。あなたを注意できる本社へ電話するから本社の電話番号を教えて下さい。
真竹:本社電話対応者K氏に患者•の医療選択権、整復師受診妨害事尜の報告・調査し回答のお願い。
真竹:整復師へ経過報告。
整復師:真竹電話後、担当者と電話で話し一括扱いとになり一応の解決。
〇平成24年9月25 日、担当者との話の中で上から言われたらやめる。(一度病院へ行って診て貰って下さい。 )
〇平成24年9月26 日 いわきサービスセンター長より電話
真竹:概要報告、受診妨害、患者の医療選択権これらについて問題になる事の事例報告しセンタ一長理解する。理解できたのであれば、整復師と患者に迷惑を掛けたので 謝罪文出すように要請。
センタ一長:担当者に詳しく話を聞く。
真竹:私の言っていることが嘘でなかったら整復師へ謝罪文出してください。
センタ一長:分かりました。
後日、整復師より連絡あり、会社として謝罪文を出しますとの報告。
平成24年10月15日:謝罪あるも、患者の医療選択権に対する受診妨害の重大性から考え、今回の謝罪文は形式的謝罪のため、再発防止を含めた謝罪を要望。
平成24年10月23日:再発防止を含めた謝罪ありN先生も了承する。
参考資料 交通事故治療に関する柔道整復師業務妨害の注意の要請と回答