羽原式骨折の徒手整復理論 勉強会の報告
今回は、先の日本接骨師会 総会時に行われました、羽原式骨折の徒手整復理論(筋力学整復)勉強会の様子をご報告いたします。
この羽原理論勉強会とは、以前にもこのホームページでご紹介しましたが、元々は、長崎県と新潟県の当会会員の有志の先生方が日本接骨師会の講習会や総会などで東京に出てきた際に、会が始まるまでの午前中の時間を利用して行っていた勉強会です。今までは、その都度、会場を借りて行ってきましたが、今回は総会開始前の会場をお借りしまして、関心のある先生方にも参加していただき、この勉強会を開催することとなりました。
はじめに、長崎県会員・川口先生より挨拶があり、「臨床での技術面と法改正等の政策面は車の両輪であり、その両方をしっかりしていかないと整復師の業界の健全化、正常化にはならない。」との話があり、続いて、今回の講師である新潟県会員・瀧澤先生より「20数年前、登山会長より骨折の徒手整復手技(テクニック)を柔道整復師みんなが同等のレベルの腕を持てるよう努力し指導してほしい。レントゲンの方は撮れるように頑張るからと言われ、接骨院で骨折の患者が当たり前に来て、当たり前のように治療ができるようにしたい。」との話がありました。
つづいて、講演に移り、今回のテーマは「鎖骨骨折」でした。羽原理論での骨折の徒手整復の特徴は「無痛整復」を目指し、患者さんに痛みの負担をなるべくかけないように行う整復法とのことで、実演、その後、参加した各先生方もグループに分かれ実習を行いました。
勉強会風景
今回、勉強会は午前10時半より正午までの90分間で行われ、約50名の先生方の参加がありました、臨床での骨折等の取り扱いが減少している中、こうした機会を利用し、自身の技術の維持、向上には非常に役に立つものと感じました。そして、現在、整復師を取り巻く諸問題が沢山ありますが、川口先生、瀧澤先生の言葉の通り、整復師が骨折、脱臼等の治療が当たり前のようになることが、業界の健全化、正常化となり、患者さんである国民に対して、その責任を果たすことになると感じました。その為にも早期の法改正が必要だと改めて感じさせられた勉強会でした。
次回は、10月の第二回講習会開始前に行われる予定ですので関心のある先生はぜひ、ご参加ください。
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