保医発0312第1号に対しての照会
今回は、非常に多くなった返戻の基になっている「保医発0312第1号」についてです。
今まで、返戻の多くはケアレスミス(不注意にうっかりミス、誤字や、計算間違い等)でしたが、最近は、患者調査と一致しないからという返戻が増えています。不正請求は言語道断ですが、請求が正しくても、不正請求と同様の扱いです。
この場合の問題点は、患者への照会・調査のみで、整復師への照会が全く行われずに、一方的に判断されていることが多いということです。さらに、その照会・調査も、傷病に関し素人である患者に、医学的な知識を必要とする回答を求めたり(腰痛や肩こりなど)、原因・月日・日数・金額等をピッタリ正確に書かなければいけないなど、かなり几帳面な人でも難しく、「領収証を一枚でもなくすことなく、全部とっておけ」「原因や治療内容は詳細に記憶しておけ」ということのようですが、これは「接骨院にかかるときは覚悟してかかれ!」と言わんばかりです。
当会では、このような返戻をする保険者にたいして再三、注意を行っていますが後を絶ちません。他団体では、注意するどころか、こうした保険者の患者に対して償還払いを奨めるところすら出てきています。誰の為の、何の為の団体なのか非常に疑問に感じます。
当会では、以前より厚生労働省に、こうした保険者があるという事を理解してもらい、この営業妨害的な調査の基となった厚生労働省保険局の「保医発0312第1号」の撤廃に向け、活動を行っていますが、今回、同様の事案が後を絶たないことから、当会保険審査委員が厚生労働省に対し、このような一方的な返戻を防ぐために「保医発0312第1号」について照会、確認をいたしましたので掲載いたします。
「正しい請求をしているのに・・・」と、このよう事案で困っている先生は多いのではないかと思います。個人でこのような保険者に対し、取り組むのは非常に困難です。ぜひ、所属団体にお願いし、保険者に対して理解をしていただき解決することで、このような保険者がなくなることを希望します。